合唱音楽一般について考える事
            (最終更新日:2011/10/24)

 

Nagoya Owari area Citizen Opera Foundation
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合唱音楽一般について自分の考えること
 題目はさておき、自分がどのように合唱音楽、音楽と向き合っているかというと、
やはり、飾りのない、シンプルな表現につきると考えます。
 ブルックナーのミサF-moll余分なものを廃したシンプルなもの、できるだけ譜面に
忠実なものを目指したいと考えます。
 合唱団もいっぱいあり、オーケストラも合唱団も多くある今日、どのようにそれらと
関わっていくのかというのは、大きな問題です。
 
自分がやる限り、自分の求めているもの、と言う観点からは、日本の合唱『声楽』と、
外国のそれと、どうしてこのように異なるのか、、、歴史が異なると言ってしまえば、
食べ物が異なると言ってしまえば、、、言葉が異なると言ってしまえば、、、。
 声楽家、専門教育を受けた者としては、落第であります。大和撫子でも、きちんと
欧米の作曲家が残してくれた作品を対等に或いは、より作曲したとおりに歌うこと・
演奏ができる・・・。のは、高校生の時代から思っていた、あこがれでした。
 単に、良い声で素晴らしく歌う。・・・言い声だったね・・・よりも、
良い歌だったと評してくれる様な歌・・・が歌って見たい。
 聴いてみたい。なかなかうまく言えませんが、、、いつも自分の考えていることでした。
 
16歳の時から、合唱音楽、音楽一般に触れて来た今日まで、自分の中での音符に対する
考え方は、常に動いていました。多くの音楽家と、触れ合いながら、感じてきたことも
多くあります。
 多くの事を
教わった、クルトレーデル氏(指揮者)
・フォルカーレニッケ氏(指揮者)
・村田健司氏(声楽家)
・神田詩朗氏(声楽家)
・西野隆三氏(声楽家)
・木下武久(声楽家)らの教えは、常に今の日本の音楽会に対するアンチテーゼでした。
 疑問点、、どうして・・・と言うことでした。
 今も自分の中に、『どうしてこんな事ができないのだろう』と考えつつも、自分の前に
あるものをこなしてきました。
 しかし、自分の指導している合唱団は、高齢化、、、
新しいことにチャレンジする好奇心は薄れるばかり、、、
常に自分の中では、どのようにしたらよいのか、、、
この試行錯誤の連続でした。

 目の前にぶら下がる、ブルックナー、、、やはり、楽譜に忠実に、、、と言うことで、
打ち出した、ポルタート唱法、ブルックナーのスコアには、ほとんど付いていないスラー、
これは、捨てられない、、、従って慣例的にレガートにうたうことをやめて、ポルタート唱法に
終始し、慣例的な、ラテン語の発音も見直し、母音をきちんと、切り離し、
4年前の
クリスティアン・ハンマーのドイツ語の読みのディクションよりヒントを得て、読み方を
しっかり統一しようとしています。
 
やはり言葉が存在する音楽では、言葉が伝えられなければやる意味が無いと考えるので、
極論過ぎるかもしれないが、叙情的に流れる旋律美と、フレーズ感とは、逆らっても、
言葉を出そうと考えている合唱になっている、昨年の魔笛においてのドイツ語のディクションも、
そう考えて稽古を積み上げました。
 オーケストラの練習も同じスタイルです。
 音と音がつながりすぎていて、明瞭さに欠けている現実をいかに、湧いてくるフレーズ感に
仕上げていくのか、
、、指揮者に会わせるのでなく、いかにして自発的に表現していただけるか、、、

 昨年は、特にひとつのスタイルとして、解釈して、同じ道をキャスト・合唱団には、
歩いていただきました、、、
 今年も、そのように努力しておりますが、なかなか、前の歌い方は抜けないものですが、
今まさに直そうとしています。

 
もう一つ第9をやっています。
 
これは、もう本当に大変な作業ですが、、、言葉は、口語で行い、上述の叙情的な、歌い方を
廃止し、ドイツ語の節度ある、言葉の言語感を第一にかかげやっております。
 合流するのが、ベルリンのアマチュア合唱団で、彼らがどのような発音をしているのか
楽しみでもあります。
 余分に歌わず、言葉のみをきちんと伝えるのを目標として、練習しています。
 
我々日本人は、余分な事をいっぱいしている・・・そう思えて成りません。
                                                      2010/Jan/


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